歯周病のおもな原因はプラーク(=歯垢)であり、プラークコントロールが歯周病予防の「肝」です。
家庭でおこなえる歯周病予防・対策としては、やはり「最低でも1日に1回、5分間はブラッシングすること」これに尽きます。
よく、「歯磨き粉の薬用成分で歯周病が治る」と勘違いされている患者さんがいますが、歯磨き粉はあくまで補助的な道具に過ぎません。
例えるならば、キッチンにたまったヌメリやカビを落とすには、ただ洗剤を吹きかけるだけで汚れは落ちませんよね。
やはり、ブラシやスポンジですみずみまで磨かないとキレイにはなりません。
歯にたまった垢(プラーク)も同様にお考えいただければ、分かりやすいでしょう😀
効果的なブラッシング方法のポイント
➀歯ブラシの持ち方と選び方
・ヘッド部分が奥歯まできちんと届くものを選択しましょう。
無難なのは「コンパクトヘッド」と記載されている歯ブラシを選ばれると、小回りがききやすいです。
・毛のかたさは歯ぐきを傷つけにくい「ふつう」か「やわらかめ」を選択。
・毛の材質は、ナイロン製よりしなやかで耐久性も優れており、水はけもよく衛生的な飽和ポリエステル樹脂がおすすめです。
・補助的な歯間清掃用具(歯間ブラシやフロスなど)を積極的に取り入れましょう。
歯ブラシだけで落とせる歯の汚れは6割程度ですが、フロスなどを活用すれば、8~9割まで歯の汚れが落とせるとされています。
②歯磨きをするタイミング
効果的な時間帯は、夜寝る前です。
なぜかと言うと、就寝時はだ液の分泌が減ることで、お口の細菌が非常に増殖しやすいから。
寝る前に丁寧に歯磨きをおこなうことで、あらかじめお口の細菌を減らしておけば、ばい菌たちの活動を封じ込められるというわけです。
「忙しくて1日に何回も磨ける余裕はない」という方は、夜寝る前だけでもていねいに磨くことを心がけましょう。
③歯の磨き方
・歯ブラシの毛先を歯に対して垂直にあてがい、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間を意識して、細やかな微振動でブラッシングする「スクラビング法」が歯周病予防に効果的。
・歯を磨く強さは、桃を磨くようなやさしい圧でおこなう。
効率的な歯磨きを習得できるよう、私たちが取り組んでいること
ここまでお伝えしましたが、「じゃあ、私に合った補助的清掃用具ってなんだろう?」といったさまざまな疑問や不安が沸いてくる方もいらっしゃるでしょう。
お口に合わせた歯ブラシをご提案したり、効率的な歯磨き法を指導したりするために、ユキデンタルオフィスでは患者さんが普段お使いの歯ブラシを持参していただき歯磨き指導をおこなっています。
実際に使用している歯ブラシを使ってアドバイスすることで「自宅に帰ったあとでも歯科医院で教わったことをスムーズに実行しやすい」と考えているからです。