粘液嚢胞は放置していても良いのでしょうか?結論から申し上げますと、粘液嚢胞は良性の疾患なので、すぐに歯科医院に行って治療を受けないといけないような緊急性はありません。
しかし、生活に支障があるレベルで嚢胞が膨れ上がっている、何度も再発しているケースなどでは嚢胞を摘出するような外科的処置が必要になる場合も。
では、どの程度であれば、粘液嚢胞を放置したまま自宅で様子を見ても良いのでしょうか?その点について詳しくお伝えしていきます。
生活に支障が無ければひとまず放置してもOK
お口の中にできた粘液嚢胞は、悪性腫瘍といった速やかな治療が望まれる疾患ではないですし、悪性化するようなものではありません。また、人に感染してしまうような病気でもありませんので、粘液嚢胞の治療に緊急性はないと言えます。
仮に放置したままでも日常生活に支障がなければ、必ずしも嚢胞を摘出しなければいけないということはありません。
嚢胞の大きさがあまり変わらず、普段生活していくうえで特に気にならない方は、ひとまず粘液嚢胞の大きさに変化があるまで経過観察でもよいケースもあります。
粘液嚢胞を潰したらどうなるの?
次に粘液嚢胞を誤って潰してしまったり、嚢胞部分をわざと突っついて潰したりすると、どういった経過を辿っていくのでしょうか?
嚢胞部分の粘膜が破れると、粘稠な粘液が流れ出して膨らみがしぼみ、徐々に小さくなっていきます。このまま自然に無くなっていけばよいのですが、多くのケースでは数日くらいで再び嚢胞が膨らみ始めることが多いです。
粘膜が傷ついた後はしばらく痛むケースもあります。刺激を与え過ぎてしまうと、周りの小唾液腺を傷つけてしまいダメージがさらに大きくなる可能性も。
粘液嚢胞ができても、触ったりいじったりせずに様子を見られるのがよいでしょう。
放置しても自然に治ることはすくない
基本的に粘膜嚢胞は放置しても自然に治ることはなく、歯が当たっては破れ、また膨らみが出てくる、というように再発を繰り返すケースが多くあります。
前述したように粘液嚢胞は一般的に経過観察する場合もあるのですが、生活に支障が出たり、何度も再発を繰り返したりする場合は外科的手術を行い粘液嚢胞の原因である小唾液腺を含めた嚢胞の摘出をします。
もちろん、自然に治っていく可能性も少なからずあるので、生じたばかりの粘液嚢胞であれば経過観察を取る場合もあります。
お口の粘膜におできが出来たり潰れたりを繰り返していてご心配な方は、歯医者さんを受診されてみてくださいね。