親知らずの抜歯後、痛みがある期間や理由はさまざまです。通常、親知らず抜歯後の痛みのピークは2~3日と言われていますが、4日以上経っても痛みを感じる方も少なくないです。
今回は、親知らずを抜歯したのに、いつまで経っても痛むのはなぜか?について、考えられる4つの理由を解説します。
痛みのピークは親知らず抜歯後~2日程度
親知らず抜歯後の痛みのピークは麻酔が切れた直後であり、抜歯当日はズキズキと痛むことがあります。そのため、処方された痛み止めや抗生物質は指示通りに服用することが大切です。
その後、痛みは2~3日程度続きますが、そのあとは徐々に痛みは軽減していきます。抜歯後の腫れは抜歯後2日目ぐらいがピークとなり、上の歯よりも下の歯の抜歯のほうが痛みや腫れが大きい傾向があります。
親知らずの抜歯後、いつまでも痛い4つの理由
ドライソケット
ドライソケットとは、抜歯後の歯が抜けた穴に血が溜まらず、骨が露出した状態のことを指します。
ドライソケットはかなりの痛みを伴い、強い痛みが10〜14日ほど続きます。通常1ヶ月程度で治りますが、数ヶ月続くケースもあります。
原因としては、うがいのし過ぎや歯磨きを傷口に当ててしまう、または飲酒や喫煙などが原因となることも。
ドライソケットを予防するためには、以下の3点に気を付けてできる限り抜歯した箇所をいたわるように心がけましょう。
・抜歯から数日間は頻回のうがいを控える
・食事の際は、抜歯した歯の反対側の歯を使って噛むように心がける
・歯磨きの際は抜歯した箇所は避けて歯磨きする
また、痛み止めを使っても痛みが治まらない場合は早めに歯科医院に相談して指示を仰ぐようにしてください。
縫合した糸がつっぱっている
歯を抜いた後は、穴が空いている状態になるため、必要に応じて縫合する場合があります。縫合した場合は1週間程度で抜糸をしますが、歯ぐきが早く治った場合は抜糸前に歯ぐきがつっぱり、痛みを感じることも。この場合は抜糸を行えば痛みが和らぐこともあります。
抜歯したところが細菌感染を起こしている
抜歯したところが細菌感染を起こして腫れている場合などは1週間ほど痛み続ける場合もあります。
このような細菌感染を起こさないためには、特に抜歯後の痛みがなかったとしても、処方された抗生物質を出された分だけきっちりと飲み切るということが大切です。
難しい抜歯だったとき
親知らずを抜歯する際に、歯の周りの骨にどれだけ負担がかかるかで、抜歯後の痛みの程度が決まります。
例を挙げると、抜歯の際に歯が炎症を起こしていた場合や、根っこが長くて骨を抱えている場合、親知らずの生え方が真横や斜めに向いており、抜歯に時間がかかった場合などが考えられます。
これらのケースでは、抜歯後の痛みが長引くことがありますが、1週間以内には治まることが多いです。