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2022.12.29

歯根嚢胞の治療3選|急性症状の際の応急処置まで解説

歯の根っこに膿が溜まった状態を指す「歯根嚢胞(しこんのうほう)」。歯医者で歯根嚢胞だと診断された場合、治療の選択肢としては、根管治療(歯の神経を触る治療)、嚢胞摘出術、抜歯の3つに大別されます。

簡単に言いますと、むし歯が原因でできてしまった歯根嚢胞であれば、根管治療で対処するケースが多いです。根管治療を行っても症状が改善しなかったり、嚢胞が大きかったりするケースでは嚢胞摘出術を行う場合もあります。

今回は、これら3パターンの歯根嚢胞の治療方法について、それぞれ説明していきましょう。

歯根嚢胞の治療①根管治療

根管治療とは、歯の神経を取り、根っこの部分をキレイにして無菌状態にする治療のことを指します。歯の神経を取ったあとは根っこの中に薬をつめて、ふたたび感染するリスクを防止するために詰め物をして密閉します。

根管治療は、歯根嚢胞が比較的小さい状態で行うことが多いです。この根管治療が適応できないようなケースでは別の治療パターンで検討していきます。

歯根嚢胞の治療②嚢胞摘出術

嚢胞の大きさや根の状態、またはかぶせ物を外せない場合は根管治療では対応できない場合があります。そのようなケースでは外科的手術である「嚢胞摘出術(のうほうてきしゅつじゅつ)」を視野に入れて検討していきます。

歯根嚢胞を摘出する処置の際、歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)といわれる治療法が適応されることが多いです。歯根端切除術とは、感染した歯の根っこの尖端部の切除とともに嚢胞の摘出を行う治療法を指します。

歯根端切除術は歯ぐきを切開して剥がしたり顎の骨を削ったりする外科的な処置を含みますので、患者さんの負担も大きいです。

術後の骨の再生に半年〜1、2年かかるケースもありますし、術後の腫れも抜歯よりも強く目立つことも。ですので、歯根端切除術を行うには見極めが必要だと言えます。

歯根嚢胞の治療③抜歯

歯の骨の状態が悪い場合や根っこの方まで歯が割れてしまっている場合、最終手段として原因歯の抜歯と同時に嚢胞の摘出を行います。

抜歯を行った後は、入れ歯やインプラント、ブリッジによるかぶせ物で失った歯を補います。

急性症状のとき:排膿して抗生物質処方

歯ぐきに膿が溜まり大きく腫れたり、強い痛みがあったりなど急性症状の場合は、歯ぐきを切開して排膿し、膿を出すことで痛みを引かせます。

切開排膿を行ったあとは痛み止めや抗生物質などのお薬も処方し、経過を見ていきます。切開排膿はあくまでも応急処置なので、症状が落ち着いたら根管治療や嚢胞摘出手術などの治療が必要です。

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