今回はセカンドオピニオンに関するトラブルを回避するための対策法をご紹介します。セカンドオピニオンの恩恵を受けられるよう事前に確認しておくべきことを、一緒に確認していきましょう。
①現在の担当医に紹介状をもらってからセカンドオピニオンを受診するのが基本
原則的には現在の主治医に各種検査結果を含む紹介状をもらってから、別の歯医者をセカンドオピニオンするのが基本です。なぜならば、セカンドオピニオンを求められた歯科医師にとって、客観的かつ適切な治療方針を患者さんに伝えるために、紹介状はとても大切な情報源となるからです。
「今の担当医の心証を悪くしたりしないだろうか…」と担当医に内緒で別の歯医者を受診する患者さんもなかにはいらっしゃいますが、決して遠慮する必要はありません。担当医にとっても他の歯科医師から違った考えや有意義な意見を得られることが多いセカンドオピニオンはよい機会になることもあるのです。
②信頼できる人と情報を共有する
患者さん1人で治療内容を理解しようとすると狭い視野になり、解釈が偏ることも。家族や友人関係など、信頼のおける人にも自分の情報を共有して、さまざまな意見をもらうようにしましょう。
また、緊張してうまく伝えられる自信がない人や治療説明を受けても断片的にしか理解できないかもと不安に思う方は信頼できる人と一緒にセカンドオピニオンを受診されるのもよいでしょう。こういったケースでは客観的に受け入れられる第三者の存在は重要です。
③もとの歯医者に戻る選択肢もあるということも知っておく
セカンドオピニオンを受けた歯科医院へ転院しなければいけないという決まりはなく、あくまで第2の意見をもとに患者さん自身で判断するための相談の機会がセカンドオピニオンです。
別の歯科医師から聞いた治療法に納得いかない場合は、以前の担当医にまたお願いしてみることもよくある話です。
今の担当医にセカンドオピニオンの旨を伝えるときは「先生の方針は理解しているのだけれども、この疾患の理解をさらに深めたいので……。」など、一定の理解や配慮を示す対応を取っておけば、後々どんな選択肢を選んでも気まずくなりにくいでしょう。
④セカンドオピニオンに時間をかけ過ぎない
当たり前の話ですが、時間が経てば経つほど病状は進行してしまいます。よりよい医療を求めるあまりに考える時間を多く取り過ぎると、本末転倒になってしまうことも。
ホスピタルショッピングにならないよう、それぞれの歯医者の意見のメリットとデメリットを俯瞰的に理解できる力も、セカンドオピニオンには必要と言えます。